アナログの文房具とデジタルツール

 

 8割以上の人が「アナログの文房具とデジタルツールは共存できる」と回答されています。今回は、スマートフォンなど、多機能端末機の普及による文房具への影響に関するユーザーの意識調査の結果です。ユーザーにとっての文房具は必需品で、デジタル化が進んでも文房具とデジタルツールは共存していくと考えている人が圧倒的ですが、一方で最も影響を受けると思われる文房具としては、8割近い人が便箋・封筒、ダイアリー・手帳、ノート・メモなどの紙製品と回答しました。アンケート調査期間は、2011年6月1日〜30日までの1カ月間で、有効回答数は314件。

2012年の調査結果は→こちら

2010年の調査結果は→こちら

 

 アンケートの質問内容は、@スマートフォンといわれる新しい端末や、クラウドコンピューティングシステムなどの普及により、コミュニケーションや記録ツールなど、デジタル環境がさらに変化してきていますが、その対極にあるアナログの文房具は、デジタルツールと共存できると思いますか?Aデジタル化が進んで、最も影響を受ける文房具はどれと思いますか?Bあなたにとって文房具とはどのような存在ですか?C文房具についての意見…などを聞きました。
 その結果、アナログとデジタルの共存に対しては、8割を越える81.5%の人が「共存できる」と回答、「共存できない」と回答した人は僅か1%で、アナログの文房具とデジタルツールとは別物と考えている人が圧倒的に多いようです。
 ただ、デジタル化が進んで最も影響を受けると思われる文房具としては、便箋・封筒の28.7%がトップで、次いで27.4%のダイアリー・手帳、22.6%のノート・メモ帳、あとはぐっと下がって9.2%の筆記具、7.3%の事務用品全般という結果で、便箋・封筒、ダイアリー・手帳、ノート・メモ帳を合わせると78.7%を占め、紙製品が最も影響を受けるだろうと感じており、昨年同様の調査結果となりました。  
  回答者にとっての文房具の位置付けは、「必需品」と回答した人が84%を占め、日常生活において文房具が身近な存在であることが改めて証明されたといえます。また、「嗜好品」と回答した人も13.1%あり、文房具に関心を持つ人も多く、この傾向も昨年の調査とあまり変化はありません。  以下で、今回のアンケート調査で寄せられた皆様の声を紹介します。

■寄せられたみんなの声■

 ◆文房具は楽しい
 どんどん使いやすく便利になっていく文房具。それを文房具屋さんで見つけるのが楽しみ。でもそんな便利な文房具が無かった時代の人間の知恵や工夫もすばらしいと思います。電車の博物館に行った時、昔の駅舎の切符売り場が再現されていました。机の上には紙縒(こより)と目打ちが有りましたが、何に使うのかまったく分からず、家に帰って調べてみると、ステープラーの無い時代だったのか、それは簡易の用紙を一時的に綴じる道具でした。おそらく目打ちで穴をあけて、そこに紙縒を通して束ねていたようです。そういうことを含めて、やはり文房具は楽しいと思います。東京都・パート・女・45歳
 ◆直筆には敵わない
 デジタル化が進んで文房具、特に筆記に関連するものが侵食されつつあるのではと思いますが、アナログの文房具だからこその良い面もあります。年賀状やお礼状などはやはり直筆には敵いません。福岡県・パート・女・39歳
 ◆シャープペン必需品
 建築設計の仕事に携わっているので、アイデアを書き取る為にシャープペンは必需品です。奈良県・会社員・男・62歳
 ◆100%は信用できない
 デジタル化が進んでもやはり100%は信用はできません。アナログな物も必要ですし、水に濡れても消えないインクボールペンなども必要。山口県・主婦・43歳
 ◆紙媒体は必要
 デジタルはデータが消えたら終わりなので、紙媒体は必要だと思います。群馬県・会社員・男・39歳
 ◆仕事で鉛筆愛用
 仕事では鉛筆を愛用しています。シャープペンのかたい感じがなく、柔らかな書き心地が好きです。愛知県・会社員・女・42歳
 ◆筆記具は必ず必要
 特に筆記具は、デジタル化が進んでも必ず必要になるものですので、自分にあうものを見つけることはとても意味があると思います。千葉県・会社員・女・35歳
 ◆シーン毎で使い分け
 デジタル機器は欠かせない世の中になりましたが、情報が希薄化していると思います。アナログのメモ帳にメモした言葉と、PCでタイピングした言葉とでは、与える印象と記憶に大きな差があるように思いますね。要はシーン毎の使い分けが大事だと思います。愛知県・会社員・男・32歳
 ◆手帳は手放せない
 デジタル化で便利になったとは思うけど、手帳などはぱっとどこでも開けて確認できるので手放せないですね。大阪府・会社員・男・40歳
 ◆子供にも可愛い文房具
 最近は、子供が使う可愛い文房具に目が行きます。自分が子供のころ大切にしていたのは鉛筆キャップです。下敷きや鉛筆も可愛いものが手に入ると気分がよく嬉しかったので、いま子供にも可愛い文房具を買ってあげたいです。千葉県・主婦・29歳
 ◆文房具の匂い
 小さい頃に使っていたクレヨンや、消しゴムの匂いなど文房具と匂いは切っても切れませんね。本が好きなのもあの真新しい紙独特の匂いが好きだからかも知れません。メールは早くて便利だけど、ポストをのぞいて友達から手紙が来ていると、すごく嬉しかった。昔ほどではないけれど、今でもレターセットを見ると、つい買って手紙を書いています。私にとっては子供の頃からずっと安くてワクワク出来る物が文房具だった気がします。埼玉県・パート・女・35歳
 ◆学校でのデジタル化が心配
 デジタル化が進んでいますが、本でも手帳でもやはり「紙」がいいですし、筆記具を使って「自分で書く」ということが大事だと考えています。これからデジタル化が進んで子供の学校などでもそういったのが導入されないかが心配です。福岡県・主婦・24歳
 ◆子供の入学で文房具購入復活
 昔から色々な文房具を集め、使用するのが好きでしたが、最近ではPCの発達によりなかなか文房具を購入する事が減ってしまった。しかし、子供が小学校に入学してからまた文房具を購入することが増えてきて、子供と一緒に文房具を選んで購入する楽しみが復活しました。北海道・会社員・女・38歳
 ◆メモは必需品
 ちょっとしたメモを取るなど、どんなにデジタル化しても必需品だと思います。群馬県・会社員・男・40歳
 ◆自分で書いたもの持ち歩く
 いくらデジタル化が進んでも、手帳やノートなど、自分の手で書いたものを持ち歩きたくなります。今までの文具の良さを残しつつ、オシャレで機能的なものがあれば、これからも使っていきたいと思います。大阪府・会社員・女・39歳
 ◆筆箱の中に筆ペン一本がこだわり
 筆ペンが好きです。イラストを描く時やちょっと大きな見出しを何かに書く時に、一本持っていると活躍してくれます。筆箱の中に筆ペンを一本入れておくようになったのは中学生の頃から。私のこだわりです。静岡県・公務員・女・27歳
 ◆文房具を見てドキドキ
 歳とともになかなか文房具を使うことも少なくなってきましたが、子供のころは文房具屋さんで可愛い文房具を見てドキドキしたものです。ドキドキ、ワクワクするものがたくさんあれば良いなと思います。長野県・パート・女・40歳
 ◆使い続けると愛着湧く
 文房具は、どんな物でも使い続けると必ず愛着が湧きます。いくらデジタル化が進んでも、絶対になくならない物であると思います。特に、親友などから貰った文房具は大切に使い続けることができます。東京都・会社員・女・30歳
 ◆デジタルは記録、文房具は記憶
 デジタルは便利ですが、これは記録です。文房具は、記憶です。記録は忘れ去っていきますが、記憶は、蘇ります。自分にとって大事な事柄は、記憶しています。あの時のペン、便箋、インク。そして、時代と感情。自分史の一部ですね。北海道・無職・男・53歳
 ◆スケジュール管理はやはり手帳
 私は、スマートフォンを使いこなしていますが、やはりスケジュール管理は、手帳です。書いて覚えられるし、デコったりと便利。なくならないで欲しいです。子供が九歳と七歳ですが、「折り消し」が大好きです。女の子は、やっぱり手作り物が好きなようです。岐阜県・パート・女・30歳
 ◆使う頻度は減った
 デジタル化で手紙を書かなくなったりと、文房具を使う頻度は確かに減ったと思います。でも、お気に入りの文房具があったり、大切なことはノートや手帳に書いたりなど、文房具は今でも必需品です。デジタルツールと文房具のそれぞれ良い所を使い分ければ、普通に共存できると思います。東京都・主婦・29歳
 ◆万年筆が好き
以前に比べると、はるかにペンを持つ機会が減りましたが、手紙を書くのが好きです。特に万年筆が好きで、一生使える良い物をと探しています。ブルーブラックのインクが好きで、手紙を書く時は毎回テンションがあがります。父に教えてもらった万年筆の存在。とても大事な出会いになりました。その父も他界し、万年筆は形見になりました。熊本県・パート・女・37歳
 ◆筆記用具集め好き
 ボールペンなど筆記用具集めが好きです。書き味のいいペンに出会えたときは嬉しいし、大事に使っていくうちに、自分の好みのにぎり具合いになると嬉しいです。岡山県・主婦・49歳
 ◆見るだけで癒し効果
 文房具は、使うだけでなく、見るだけで癒し効果がでるので、必要だと思います。沖縄県・学生・男・15歳
 ◆消しゴム使うことない
 最近では、鉛筆で文字を書く機会がめっきり減っています。ましてや、消しゴムを使うこともないですが、小学校の時は、匂い付きの消しゴムがお気に入りでした。香川県・公務員・男・56歳
 ◆鉛筆欠かせない
 書くことが脳のためにも良いので、子供の頃から使っている鉛筆は欠かせません。消しゴムも今はいろいろ可愛い物もあるので文具は欠かせません。茨城県・主婦・46歳
 ◆同僚の文房具チェック
 職場で、同僚の文房具は必ずチェックしています。大阪府・会社員・女・25歳
 ◆カラフルな文房具好き
 カラフルな文房具が好きです。部屋に置いてもとても見栄えがいい文房具が欲しいです。宮城県・学生・女・18歳
 ◆アスクルカタログ見るのが趣味
 昔から文房具が大好きで、今ではアスクルなどのカタログを見るのが趣味みたいになっています。福岡県・会社員・女・31歳
 ◆ネットオークションで利用増える
 ネットオークションでの利用が増え、封筒、梱包材などの利用が増えました。愛知県・無職・女・37歳
 ◆子供も同じノートや消しゴム
 文房具は子供の頃から使っているものだし、自分の子供も同じノートや消しゴムなどを使っていたりしていると、懐かしく嬉しいです。大人はデジタル化していきますが、小さい子供たちにはアナログ文房具は欠かせないものだと思います。福島県・主婦・35歳
 ◆断然アナログ派
 デジタル記録が、技術の発達や機種更新で全く頼りにならないことは、ワープロやフロッピーが証明しています。私は断然「アナログ派」です。デジタル記録も重要なものは必ずプリントアウトしています。埼玉県・会社役員・男・56歳
 ◆年賀状は絶対に手書き
 学生の頃はいろいろな色のペンを集めたり、可愛い消しゴムや鉛筆キャップなどを沢山集めていました。お気に入りの物は実は今でも捨てられずに持っています。昔と違って今はデジタルの時代になっていますが、手書きのアナログの良さは絶対にあると思います。年賀状なども印刷技術の復旧であまり手書きをしなくなっていますが、私は絶対手書きにしています。デジタル化でゴミが減るという利点もありますが、やはりいくら技術が進歩してもアナログが全く無くなる事は反対です。東京都・主婦・28歳 

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